海藻類

ワカメ、コンブ、ヒジキなどの海藻類を摂ると毛が濃くなると言われますが、これは海中に漂う海藻が黒髪を連想させるからで、これらの成分がメラニンを作る働きを亢進させることはありませんし、白髪になるメカニズムに影響を与えるというものでもありません。もし海藻類を食べてフサフサの黒髪になるのであれば、金髪の人も黒髪になれることになるので、迷信であると言えます。

 

 しかし、海藻にはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれていて、健康に対してはこれらのバランスを整える意味でとてもよい食材と言えます。

 

 脱毛には様々な原因・誘因があり、栄養バランスを失した食生活もその一つであり、髪の毛は健康が基本であることから、これらを摂ることは無意味ではありません。漢方では変質剤に当たり、食していると吹き出物やニキビができなくなり、髪がきれいになるとされています。またこれらのヌルヌルの粘質物に含まれるフコイダンは細胞の成長を促す肝細胞増殖因子のHGFを増やすことから育毛にもよいとされています。

 

 毛髪、爪、皮膚、歯の健康を増進するヨード(ヨウ素)が含まれているからよいとも言われます。しかし、日本人は普通の食事をしていればヨードは十分に摂取されています。ですから医師の指示がない限り、サプリメントなどで摂ることは勧められません。

 


 

●塩分 Na(ナトリウム)に注意

 

 体内に塩分が過剰になると組織の機能障害を起こし、脱毛量を増したり高血圧や動脈硬化のもとになってしまいます。米国では塩分を制限しただけで抜け毛の数がグンと減ったという報告もあります。

 

 調味料に酢、ビネガー、レモンなどを利用したり、カリウムの多い海藻類、野菜などを多めに摂れば塩分を減らすことができます。また低塩しょうゆ、減塩味噌などを活用して、食塩にして一日に成人男性は9g未満、女性は7・5g未満に減らすよう努力してください。

 

●香辛料・嗜好品 過ぎたるは及ばざるがごとし

 

 唐辛子、七味、ワサビ、カレー、コーヒーなどは摂り過ぎると皮脂の分泌が多くなったり、胃腸障害を起こしやすくなったり、フケが多くなったり、毛髪の成長を妨げてしまいます。

 

 コーヒーの主成分のカフェインは中枢神経に直接働きかけ、思考をはっきりさせたり、疲労が和らぐ感じにさせたり、肝臓を刺激して蓄積された糖を排出させたり、利尿・強心作用を持っているので、適度に飲むことはさしつかえありません。しかし飲み過ぎると、神経を興奮状態にしたり、蓄積された糖分を排出させることにより内分泌系に大きなストレスを与えたり、各種ビタミンの働きを失効させたりします。

 

 これらが直接すぐに脱毛に関係してくるというより、常に大量のカフェインにより交感神経が刺激され続けると、毛細血管、やがては皮膚の働きが悪くなり、その結果脱毛に関係してくると考えたほうがよいでしょう。

 

 プラスに働く考え方として、ドイツのイエナ大学のピーター・エルスナー教授は、コーヒーはテストステロンの作用を抑えることができるので、若いうちにカフェインを含む頭髪剤を塗るトリートメントをすることを勧めています。直接飲んで効果を上げるには「一日60〜80杯のコーヒー」が必要とあります(こんなに飲めませんが)。

 

 いずれにしてもコーヒーはせいぜいアメリカンで2〜3杯くらいまでとし、胃を荒らさないためにも飲み過ぎには注意したほうがよいようです。

 

●アルコール 「百薬の長」されど「万病のもと」

 

 適量のアルコールは血管を拡張し、血行を盛んにする働きがあり、ストレス解消にもなり、毛髪や皮膚のためには悪影響を与える心配はありません。とはいえ、度が過ぎた飲酒は、ビタミンの消費を高め、毛髪の生育を妨げてしまいます。

 

 お酒を飲む時は、特にビタミンを多く含んでいるおつまみを食べるように工夫しましょう。

 

●タバコ 髪の毛よりもがんが心配

 

 タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させて血液循環を悪化させます。また、一酸化炭素は血液中のヘモグロビンと結合し、酸素運搬能力を低下させ、全身的な酸欠状態を引き起こしてしまいます。さらにタバコを一本吸うとビタミンCを25mg消耗してしまいますので、たくさん吸う人はビタミンCを補給しないと毛細血管が弱ってしまいます。これらのことからも毛髪の発育や健康面には悪影響を与えていることがうかがえます。

 

 喫煙と男性ホルモンの関係を調べたハーバード大学公衆衛生学部の調査によると、喫煙がアンドロステンジオン、テストステロン(男性ホルモンの一種)やジヒドロテストステロン(DHT)などの、ほとんどすべての主要な男性ホルモンを増加させることがわかったといいます。

 

 喫煙することにより脱毛をより促進したり、脱毛量を増加させる危険性があることを調査結果は示しています。特にDHTの増加は脱毛量を増やし脱毛のスピードを加速させることから、関係ないということにはなりません。

 

 だからといって、禁煙すれば薄毛や脱毛が治るというものではありません。

 

 ヘビースモーカーは皮膚の水分量が少なくなるため、潤いがなくなり、肌はカサカサして張りもなくなり、肌荒れが起こったり、フケが多くなってくることがあります。皮膚の状態が悪化することは脱毛にも影響し、抜け毛も多くなってくるのです。